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東京地方裁判所 昭和53年(ワ)7749号 判決

一 請求の原因1の事実は当事者間に争いがない。

二1 成立に争いのない甲第一号証の一、本件口頭弁論の全趣旨によれば、本件登録意匠の構成は次のとおりであると認められる。

(一) 形状

横幅一に対し縦幅約一・八の比率をもつた縦長長方形状の透明体の袋で、上端部を開口部としている。

(二) 模様及び図形

(1) 正面

<1> 袋の上端及び下端に細帯状の透明体の余地部があり、その余地部にはさまれた正面の全面が図形部となつている。

<2> 図形部は窓部と縁どり部から構成されていて、窓部は袋のほぼ中央を袋横幅の約五分の四の最大幅とし、上辺及び下辺を袋横幅の約五分の三の最小幅とした二個の台形を背中合わせにした縦長の変形六角形状で、縁どり部は窓部との境に一本の白色の細線を介してその周囲をセルリアン・ブルーに着色し、かつ右着色部中に右白色の細線とわずかの間隔をおいて窓部の輪郭に沿つた二本の白色の細線を額縁状にめぐらした模様及び色彩となつている。

<3> 窓部の上方ほぼ中央部には、白線で縁どりをした袋横幅の二分の一強の大きさの濃桃色の重ね梅の紋様が一個、その右側には、一部が縁どり部と重なるようにその周囲を白線で縁どりした違い重ねの黒色とクローム・イエローの二枚の短冊が、右紋様の右端の下には、外側が太く、内側が細い黒色の線で描いた小さな長方形状の二重枠が描かれている。

<4> 窓部の下方中央部には、窓部の下端からその縦幅の三分の一強の大きさで、斜め上方から見おろした状態の茶色のお盆に載せた白色の円錘台状の食器に盛つたクリーム色、茶色、緑色等の色彩を有する麩、野菜等の具を配した茶碗蒸しが装飾的に図案化されて描かれている。

(2) 背面

<1> 上端及び下端に細帯状の透明体の余地部がある。

<2> 余地部を除いた背面の周囲にセルリアン・ブルーの帯状の縁どり枠が描かれている。

<3> 右縁どり枠の内側の上方には、黒色の線でやや横長の八角形の枠が二個横並びに描かれ、下方には、皿とフオーク、蓋つき茶碗、どんぶりが横並びに線描されている。

2(一) 成立に争いのない甲第一号証の二ないし四、本件口頭弁論の全趣旨によれば、本件類似意匠の構成は次のとおりであると認められる。

(1) 類似<1>意匠

<1> 形状

横幅一に対し縦幅約二の比率をもつた縦長長方形状の透明体の袋で、上端部を開口部としている。

<2> 正面

<イ> 上端及び下端に細帯状の透明体の余地部があり、その余地部にはさまれた正面の全面が図形部となつている。

<ロ> 図形部は窓部と縁どり部から構成されており、窓部は図形部の縦幅、横幅の約五分の四の大きさの四隅を角丸状にした縦長長方形の形状で、縁どり部は窓部との境に一本の白色の細線を介してその周囲を青色に着色し、かつ右着色部中に右白色の細線とわずかの間隔をおいて窓部の輪郭に沿つて二本の白色の細線が額縁状に描かれている。

<ハ> 窓部の上方には、一辺の長さが袋横幅の五分の三強の大きさの金茶色の四つ入子桝の紋様が一個、その一部が縁どり部に隠れるように描かれ、その右側には、一部が縁どり部と重なるようにその周囲を白線で縁どりした違い重ねの赤色と金茶色の二枚の短冊が、右短冊のすぐ左下には外側が太く、内側が細い青色の線で描いた小さな長方形状の二重枠が描かれている。

<ニ> 窓部の下方中央部には、窓部の下端からその縦幅の三分の一強の大きさで、斜め上方から見下ろした状態の黒色の鍋及びその中に盛つた茶色、白色等の色彩を有する麩、玉子等の具を盛りつけた鍋料理が装飾的に図案化されて描かれている。

<3>背面

<イ> 上端及び下端に細帯状の透明体の余地部がある。

<ロ> 余地部を除いた背面の周囲に青色の帯状の縁どり枠が描かれている。

(2) 類似<2>意匠

<1> 形状

(1)<1>と同じ。

<2> 正面

<イ> 前記(1)<2><イ>と同じ。

<ロ> 窓部の形状は四隅を直線で斜めに切截した縦長の変形八角形であり、縁どり部の色彩は黄色である。その余の点は同<ロ>と同じ。

<ハ> 窓部の上部中央には白色の円の中に黄色の小円を偏心円で描いた紋様状の図形が描かれている。二枚の短冊の色彩は黒色と青色、二重枠の色彩は赤色である。その余の点は同<ハ>と同じ。

<ニ> 窓部の下方中央部には水色と白色で小鉢が、右小鉢の中には緑色、白色、黄色等の色彩を使用して麩、きゆうり等の具からなる料理が装飾的に図案化されて描かれている。その余の点は同<ニ>と同じ。

<3> 背面

<イ> 前記(1)<3><イ>と同じ。

<ロ> 色彩は黄色である。その余の点は同<ロ>と同じ。

(3) 類似<3>意匠

<1> 形状

横幅と縦幅の比率は一対一・九である。その余の点は前記(1)<1>と同じ。

<2> 正面

<イ> 前記(1)<2><イ>と同じ。

<ロ> 窓部の形状は四隅を直線で斜めに切截した縦長の変形八角形であり、縁どり部の色彩は黒色である。その余の点は同<ロ>と同じ。

<ハ> 窓部の上部中央には赤色の線で丸に捻じ梅の紋様が描かれている。二枚の短冊の色彩は黒色と薄い黄色であり、二重枠の色彩は赤色である。その余の点は同<ハ>と同じ。

<ニ> 窓部の下方中央部には黒色の蓋付きの椀及びその中に緑色、白色、ピンク色で麩、野菜等の具を入れたおすましが装飾的に図案化されて描かれている。その余の点は同<ニ>と同じ。

<3> 背面

<イ> 前記(1)<3><イ>と同じ。

<ロ> 色彩は黒色である。その余の点は同<ロ>と同じ。

(二) 成立に争いない乙第一一ないし第一七号証によれば、次の構成を有する包装用袋は本件登録意匠の出願前に公知であつたものと認められる。右認定に反する証拠はない。

(1) 横幅一に対し縦幅約一・五六ないし二・三の比率をもつた縦長長方形状の透明体の袋。

(2) 袋の正面及び背面の上端及び下端に細帯状の透明体の余地部があり、その余地部にはさまれた正面及び背面に着色した帯状の縁どり枠が設けられ、正面の縁どり枠の内部に図形・模様を配した袋。

3 そこで、本件登録意匠の要部について考察する。

(一) 前記1で認定した本件登録意匠の構成と前記2(一)で認定した本件類似意匠の各構成を対比して、共通する構成を摘示すれば次のとおりである。

(1) 透明体である袋全体の形状が横幅一に対し縦幅約一・八ないし二の比率をもつ縦長長方形で上端部を開口部としている。

(2) 袋の正面の上端及び下端に細帯状の透明体の余地部があり、その余地部にはさまれた正面の全面が図形部となつている。

(3) 図形部は窓部と縁どり部から構成されていて、窓部は縦長の形状で、縁どり部は窓部との境に一本の白色の細線を介してその周囲を着色し、かつ右着色部中に右白色の細線とわずかの間隔をおいて窓部の輪郭に沿つて二本の白色の細線が額縁状に描かれている。

(4) 窓部の上方のほぼ中央部には、袋の横幅の二分の一から五分の三程度の大きさの一個の紋様状図柄が一色又は二色で描かれている。

(5) 右の図柄の右側には、一部が縁どり部と重なるように周囲を白線で縁どりした違い重ねの二枚の短冊が、また右短冊の左下のあたりには、外側が太く、内側が細い線で小さな長方形状の二重枠が着色されて描かれている。

(6) 窓部の下方中央部には、窓部の下端からその縦幅の三分の一強の大きさで、斜め上方から見下ろした状態の食器具類とその中に盛つた麩を使つた料理が着色されて装飾的に図案化されて描かれている。

(7) 袋の背面の上端及び下端に細帯状の透明体の余地部があり、余地部を除いた背面の周囲に帯状の縁どり枠が描かれている。

(8) 正面及び背面の縁どりを同一の単一の色で表わしている。

(二) 右の本件登録意匠と本件類似意匠に共通する構成のうち、(1)、(2)、(7)の構成は前記2(二)で認定したとおり公知の構成であり、また(8)の構成もありふれたものといえるのであつて、結局、本件登録意匠と本件類似意匠に共通する右(一)の構成に前記2(二)の公知意匠を参酌すれば、本件登録意匠の要部は、公知の縦長の形状体の袋に前記(一)(3)ないし(6)の図柄や模様を組合せて調和的に配置し、適切な色彩を施したことにより、窓部、図形部よりなる正面全体を諧調のある装飾的造形として看者に印象づける点に存すると認められる。

なお、原告は、前記(一)(3)の合計三本の白色の細線を額縁状にめぐらした縁どり部の構成と同(5)の二枚の短冊と長方形状の二重枠を描いた構成は、本件登録意匠の特徴ある部分とはいえない旨主張するが、右の各点は、いずれも本件登録意匠及び本件類似意匠のすべてに共通した構成であり、かついずれも袋の正面に配され、前記(一)(4)、(6)の構成とともに看者の注意を惹く部分であることは本件登録意匠の構成自体から明らかであるから本件登録意匠の要部と解さざるを得ず、原告の右主張は採用できない。

4 請求の原因3の事実は当事者間に争いがなく、右事実に被告物件であることについて当事者間に争いのない検乙第二ないし第五号証並びに本件口頭弁論の全趣旨を総合すれば、被告意匠の構成は次のとおりであると認められる。

(一) (イ)意匠

(1) 形状

横幅一に対し縦幅約一・九の比率をもつた縦長長方形状の透明体の袋

(2) 模様及び色彩

<1> 正面

<イ> 上端及び下端に細帯状の透明体の余地部があり、その余地部にはさまれた正面の全面が図形部となつている。

<ロ> 図形部は窓部と縁どり部から構成されており、窓部は図形部の縦幅の五分の四強、横幅の約五分の四の大きさの四隅を斜めの直線で結んだ縦長の変形八角形状で、縁どり部は窓部の周囲を青色に着色し、かつ右着色部中に窓部の輪郭に沿つて一本の白線が額縁状に描かれている。

<ハ> 窓部上端右側から左斜め下にかけて、円形の白地の上に直径が袋横幅の二分の一強の大きさの赤色の丸に一つ目紋様と黄色の丸に四つ目紋様が、いずれもその一部が縁どり部に隠された状態で描かれている。

<ニ> 窓部の下方中央部には、窓部の下端からその縦幅の三分の一強の大きさで、斜め上方から見下ろした状態の、土鍋に麩、青ねぎ、にんじん、しいたけ、まつたけ、玉子、えび等の具を盛り合わせた寄せ鍋がカラー写真により即物的に表わされている。

<2> 背面

<イ> 上端及び下端に細帯状の透明体の余地部がある。

<ロ> 余地部を除いた背面の周囲に青色の帯状の縁どり枠が描かれている。

<ハ> 縁どり枠の上端からその縦幅の三分の一が白地となつており、その中に濃青色の線で四隅を斜めの直線で結んだ横長の変形八角形の枠が上下左右対称に四個描かれているとともに、これら枠線内には地色をうすい青色として、赤色、黒色、黄色、白色等の色彩を有する椀物及び鍋物の調理品がカラー写真により即物的に表わされている。

<ニ> 縁どり枠の内側の左側中央から下方にかけて帯状の白地が縦に施され、そこに調理法のイラストが縦並びに三つ黒色で描かれている。

(二) (ロ)意匠

(1) 形状

横幅一に対し縦幅約一・八の比率をもつた縦長長方形状の透明体の袋

(2) 模様及び色彩

<1> 正面

<イ> 前記(一)(2)<1>(イ)と同じ。

<ロ> 縁どり部の色彩の点を除いて同(ロ)と同じ。色彩は赤色である。

<ハ> 窓部上方左側に白い縁どりをなした二輪の花をつけた赤色の桔梗の枝ぶりが一本図案化して描かれている。

<ニ> 窓部の下方中央部には、窓部の下端からその縦幅の五分の二強の大きさで、斜め上方から見下ろした状態で、茶と黒の横縞模様を有し、内部を朱色とした椀に盛りつけた麩、えのきだけ、三つ葉を配した吸物がカラー写真により即物的に表わされている。

<2> 背面

<イ> 前記(一)(2)<2><イ>と同じ。

<ロ> 色彩の点を除いて同<ロ>と同じ。色彩は赤色である。

<ハ> 同<ハ>と同じ。

<ニ> 同<ニ>と同じ。

(三) (ハ)意匠

(1) 形状

前記(二)(1)と同じ。

(2) 模様及び色彩

<1> 正面

<イ> 前記(一)(2)<1><イ>と同じ。

<ロ> 縁どり部の色彩の点を除いて同<ロ>と同じ。色彩は黄色である。

<ハ> 窓部の上方左側中央部から左斜め下にかけて、黄色と白色で直径が袋横幅の五分の二弱の大きさの丸左三つ巴紋様が二個、いずれもその一部が縁どり部に隠された状態で描かれている。

<ニ> 窓部の下方中央部には、窓部の下端からその縦幅の五分の二強の大きさで、斜め上方から見下ろした状態で、黒地に金色の模様を付した蓋付きの椀に盛りつけた麩、えのきだけ、三つ葉、にんじんを配した吸物がカラー写真により即物的に表わされている。

<2> 背面

<イ> 前記(二)(2)<2><イ>と同じ。

<ロ> 色彩の点を除いて同<ロ>と同じ。色彩は黄色である。<ハ> 八角形の枠の形を除いて同<ハ>と同じ。枠の形は横長の八角形である。

<ニ> 同<ニ>と同じ。

(四) (ニ)意匠

(1) 形状

横幅一に対し縦幅約二の比率をもつた縦長長方形状の透明体の袋

(2) 模様及び色彩

<1> 正面

<イ> 前記(一)(2)<1><イ>と同じ。

<ロ> 縁どり部の色彩の点を除いて同<ロ>と同じ。色彩は黒色である。

<ハ> 窓部上端から左斜め下にかけて、内部に白色の小さな不定円形を五個描いた白色の縁どりがなされた赤色の帯状の図柄が、その両端部が縁どり部に隠された状態で描かれている。

<ニ> 窓部の下方中央部には、窓部の下端からその縦幅の五分の二強の大きさで、斜め上方から見下ろした状態の小鉢に盛りつけた麩、刻みきゆうり等を配した酢の物がカラー写真により即物的に表わされている。

<2> 背面

<イ> 前記(二)(2)<2><イ>と同じ。

<ロ> 色彩の点を除いて同<ロ>と同じ。色彩は黒色である。

<ハ> 八角形の枠の形及び枠の色彩並びに枠の中の地色の点を除いて同<ハ>と同じ。枠の形は四隅を斜めの直線で結んだやや横長の変形八角形で、その枠の色彩は赤、枠の中の地色は白色である。

<ニ> 同<ニ>と同じ。

以上の認定に反する証拠はない。

三 以上の認定事実に基づいて、被告意匠を本件登録意匠と対比する。

1(一) 本件登録意匠においては、袋の正面の縁どり部の模様は、窓部との境に一本の白色の細線を介してその周囲を着色し、右着色部中に右白色の細線とわずかの間隔をおいて窓部の輪郭に沿つて二本の白色の細線が額縁状に描かれているのに対して、被告意匠においては、袋の正面の縁どり部の模様は、いずれも窓部の周囲を着色し、右着色部中に窓部の輪郭に沿つて一本の白線が額縁状に描かれており、両者は正面の縁どり部の模様を異にする。

(二) 本件登録意匠においては、窓部上方の模様は、窓部上方の中央部に袋横幅の二分の一ないし五分の三程度の大きさの一個の紋様状の図柄が、その右側に一部が縁どり部と重なるように周囲を縁どりした違い重ねの二枚の短冊が、その左下のあたりに外側を太い線で、内側を細い線で描いた小さな長方形状の二重枠がそれぞれ描かれて配置されているのに対して、被告意匠にはいずれも右のような短冊及び二重枠の模様はなく、また窓部上方の図柄についても、(イ)意匠では窓部の上端右側から左斜め下にかけて直径が袋横幅の二分の一強の大きさの丸に一つ目紋様と丸に四つ目紋様が、いずれもその一部が縁どり部に隠れるように描かれ、(ロ)意匠では窓部上方左側に二輪の花をつけた一本の桔梗が図案化して描かれ、(ハ)意匠では窓部上方左側中央部から斜め左下にかけて直径が袋横幅の五分の二弱の大きさの左三つ巴紋様が二個、いずれもその一部が縁どり部に隠れるように描かれ、(ニ)意匠では窓部上端右側から左斜め下にかけて内部に小さな不定円形を五個描いた帯状の図柄が描かれていて、本件登録意匠とは図形の数や大きさ、その配置の仕方が異なる。また、(ロ)及び(ニ)意匠の図形は紋様の図形とは解し難い。

(三) 本件登録意匠においては、窓部下方の模様は、窓部の下端からその縦幅の三分の一強の大きさで、斜め上方から見下ろした状態の食器具類に盛りつけた麩を使つた料理が装飾的に図案化されて描かれているのに対して、被告意匠においては、窓部の下端から三分の一ないし五分の二強の大きさで、斜め上方から見下ろした状態の食器具類とその中に盛りつけた麩を使つた料理が表わされている点においては本件登録意匠と同じであるが、その食器具類とその中に盛りつけた麩を使つた料理がいずれも実物のカラー写真で即物的に表わされており、右の点において、本件登録意匠と相違している。

2 そして、本件登録意匠の要部は、前述のとおり、その正面の図形部分における縁どり部、窓部上方右側の違い重ねの短冊、窓部上方の紋様状図柄、窓部下方の装飾的に図案化して描かれた食器具類に盛りつけた麩を使つた料理の図が調和的に配置され、適切な色彩が施されていることにより、正面全体が諧調のある装飾的造形をなしている点にあるのに対し、被告意匠は、右に述べた差異を有する結果、本件登録意匠におけるような正面全体が諧調のある装飾的造形をなしているものとは認められず、全体として本件登録意匠とはその生ずる美感を異にし、看者をして別異の印象を与えるものと認められ、結局、被告意匠は本件登録意匠に類似しているものとは認められない。

四 してみれば、被告意匠がいずれも本件登録意匠に類似することを前提とする原告らの本訴請求はその余の点について判断するまでもなく理由がないからこれを棄却する。

〔編註その一〕 本件における原告の主張は左のとおりである。

一 請求の趣旨

1 被告八尾製麩有限会社は別紙目録(イ)ないし(ニ)記載の包装用袋を使用してはならない。

2 被告らは各自

(一) 原告初沢清豪に対し三〇〇万円を

(二) 原告株式会社常陸屋本舗に対し、昭和五二年一月一日から前項記載の包装用袋の使用を止めるまで、年間六〇〇万円の割合による金員をそれぞれ支払え。

3 訴訟費用は被告らの負担とする。

との判決並びに仮執行の宣言

二 請求の趣旨に対する答弁

主文同旨

第二 当事者の主張

一 請求の原因

1(一) 原告初沢清豪(以下、「原告初沢」という。)は、次の(1)の意匠権(以下、「本件意匠権」といい、その意匠を「本件登録意匠」という。)及び本件登録意匠を本意匠とする(2)<1>ないし<3>の類似意匠の意匠権(以下、その意匠を総称して「本件類似意匠」、各別に「類似<1>意匠」等という。)を有する。

(1) 出願日     昭和四六年二月二七日

登録日     昭和四八年八月二日

登録番号    第三七〇七九五号

意匠に係る物品 包装用袋

登録意匠    別添意匠公報(一)及び写真A表示のとおり

(2)<1>出願日     昭和四六年四月五日

登録日     昭和四九年二月二二日

登録番号    第三七〇七九五号の類似第一号

意匠に係る物品 包装用袋

登録意匠    別添意匠公報(二)及び写真B表示のとおり

<2>出願日     昭和四六年四月五日

登録日     昭和四九年二月二二日

登録番号    第三七〇七九五号の類似第二号

意匠に係る物品 包装用袋

登録意匠    別添意匠公報(三)及び写真C表示のとおり

<3>出願日     昭和四六年六月九日

登録日     昭和四九年一二月二三日

登録番号    第三七〇七九五号の類似第三号

意匠に係る物品 包装用袋

登録意匠    別添意匠公報(四)及び写真D表示のとおり

(二) 原告株式会社常陸屋本舗(以下、「原告会社」という。)は、昭和五二年一〇月二六日原告初沢との間の昭和五二年五月二六日付設定契約に基づき本件登録意匠の意匠権につき範囲全部とする専用実施権設定登録を了し、その専用実施権者となつた。

〔編註その二〕 本件に関する意匠は左のとおりである。

<省略>

<省略>

<省略>

<省略>

本件意匠

三七〇七九五 出願 昭 四六、二、二七 意願 昭 四六―五六一八 登録 昭 四八、八、二

<省略>

類似<1>意匠

三七〇七九五の類似一 出願 昭 四六、四、五 意願 昭 四六―一〇六〇四 登録 昭 四九、二、二二

<省略>

類似<2>意匠

三七〇七九五の類似二 出願 昭 四六、四、五 意願 昭 四六―一〇六〇五 登録 昭 四九、二、二二

<省略>

類似<3>意匠

三七〇七九五の類似三 出願 昭 四六、六、九 意願 昭 四六―一九九三九 登録 昭 四九、一二、二三

<省略>

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